東京YWCAからのお知らせ
東京YWCA広報紙『Newsletter』vol.30

東京YWCAは設立120周年を迎えました

【特集】2025年度を振り返って

東京YWCAはキリスト教の基盤に立ち、人権・健康・環境が守られる平和な世界の実現をめざして、事業を行っています。今号は、2025年度の事業の報告号です。ぜひご覧ください。多くの皆様のお支えにより事業が実施できたことに、心より感謝申し上げます。

非核・非戦・非暴力の視点から考える

遠い存在に思われがちな憲法を私たちの生活に引き寄せ、身近な視点で考える学習会を開いています。毎回テーマにあわせて講師をお迎えし、これまで憲法9条、憲法改正、国民投票、特定秘密保護法、集団的自衛権、原発の再稼働、脱原発、女性の政治参加、沖縄の基地問題など、多岐にわたるテーマを取り上げてきました。平和な社会、そして誰もが安心して暮らせる社会を目指して、これからも「知ること」から始めていきます。

憲法から考える教育
~教職と憲法を考える~

教職課程の「憲法」を必修から選択科目にすることを政府が検討しているというニュースを受け、1月31日の憲法カフェでは、斎藤一久教授(憲法学)に講演していただきました。今、学校現場ではいろいろな子どもがいます。いじめがあったり、様々な国籍の子どもがいたりするなかで、指導するのが教員です。個人を尊重した"人権"を重視し、多様性を認めること、それが書かれているのが憲法だからこそ、教員になるためには必須であるべきとのお話がありました。当日は見逃し配信を含め155名が参加し、うち約140名が学生でした。質疑応答も活発で、学生からは憲法改正の問題点についても質問がありました。

憲法カフェ これまでの実施一覧
1沖縄の問題-とことん話そう、考えよう
古関彰一(獨協大学教授) 2012/10/27 26人参加
2脱原発は電力会社の電気を買わないことから
布施哲也(「反原発自治体議員・市民連盟」共同代表) 2012/11/10 17人参加
3命と平和を脅かす原子力
内藤新吾(日本福音ルーテル稔台教会牧師) 2013/2/23 30人参加
4憲法改悪を許さないために-都知事選を闘って-
宇都宮健児(弁護士) 2013/4/27 77人参加
5憲法9条を世界の主流に
鈴木伶子(平和を実現するキリスト者ネット事務局代表) 2013/6/22 27人参加
6日本国憲法の三つの顔
木村草太(首都大学東京准教授) 2013/7/6 55人参加
7「天皇を戴く国家」? 元号、退位、わたしたちの自由
斎藤小百合(恵泉女学園大学教授) 2013/7/6 30人参加
8女性の視点から政治と憲法を問う
三浦まり(上智大学教授) 2013/11/9 12人参加
9「憲法改正と国民投票法の問題点」~憲法96条改正の先に何があるのか?~
清水雅彦(日本体育大学准教授) 2014/1/18 18人参加
10「秘密保護法の本当のねらい」~秘密保護法廃止に向けたアクション~
清水雅彦(日本体育大学准教授) 2014/3/15 35人参加
11「集団的自衛権の行使」とは「海外で戦争すること」
高田健(許すな!憲法改悪・市民連絡会事務局次長) 2014/5/17 46人参加
12「再稼働阻止のたたかい」東京電力の電気を使う私たち
山﨑久隆(たんぼぼ舎副代表) 2014/7/19 30人参加
13『上野千鶴子の選憲論』読者の集い
上野千鶴子(社会学者) 2014/9/24 48人参加
14安倍政権はこの国をどこに連れていくのか?
高橋哲哉(東京大学教授) 2014/10/11 71人参加
15沖縄 誰も知らない基地問題
毛利孝雄(沖縄大学地域研究所特別研究員) 2014/11/29 49人参加
16憲法って? 法律のすごいやつ?
武井由起子(弁護士) 2015/1/30 23人参加
17沖縄の平和運動から学ぶ
古関彰一(獨協大学名誉教授)、糸数慶子(参議院議員) 2015/3/18 47人参加
18沖縄戦を憶えてー映画『泥の花』鑑賞会
2015/6/23 40人参加
19誰が主役?-今の民主主義
中野晃一(上智大学教授) 2015/7/18 38人参加
20戦後70年の今を考え直す~沖縄の米軍基地問題を通して~
高橋哲哉(東京大学大学院教授) 2015/9/10 73人参加
21憲法前文をみんなで読もう!
武井由起子(弁護士) 2016/1/23 23人参加
22安保法案通っちゃったけど「これから私たちに何ができるの?」
武井由起子(弁護士) 2016/3/1 29人参加
23憲法21条-表現の自由ってそんなにすごいの?
島昭宏(弁護士) 2016/4/23 26人参加
24選挙に向けて私たちが考えること
中野晃一(上智大学教授) 2016/5/25 35人参加
25沖縄戦を憶えて
毛利孝雄(沖縄大学地域研究所特別研究員) 2016/6/23 30人参加
26緊急事態条項は本当に必要?
清水雅彦(日本体育大学教授) 2016/7/5 30人参加
27選挙で変わる私たちの生活
宇都宮健児(弁護士) 2016/9/17 101人参加
28改憲勢力に対して私たちはどうすればいいの?
島昭宏(弁護士) 2016/11/12 25人参加
29施行70年を迎える日本国憲法をもっと知ろう!
古関彰一(和光学園理事長) 2017/4/15 48人参加
30沖縄の基地と女性の人権
北原みのり(作家) 2017/7/1 53人参加
31環境と人権
島昭宏(弁護士) 2017/11/25 20人参加
32暴力と日本国憲法
金迅野(マイノリティー宣教センター・共同主事) 2018/4/14 19人参加
33日米安保条約・地位協定の実態
古関彰一(獨協大学名誉教授、和光学園理事長) 2018/6/23 30人参加
3420分で語る ジェンダー・道徳・24条
平良愛香(日本キリスト教団川和教会牧師) 2018/10/27 22人参加
35選挙前にみてほしい上映会「宮古島からのSOS」とトーク
毛利孝雄(沖縄大学地域研究所特別研究員) 2019/6/20 79人参加
36平和をつくりだす勇気~私たちが主権者として声をあげる~
杉浦ひとみ(弁護士) 2020/2/15 27人参加
37上映会『いのちの岐路に立つ...核を抱きしめたニッポン国』
矢間秀次郎(プロデューサー) 2020/2/15 32人参加
38岸田政権と自民党憲法改正案~知ってる?あなたの生活と憲法のつながり~
高田健(戦争させない!9条壊すな・総がかり行動実行委員会共同代表) 2022/3/12 21人参加
39原発政策の暴走の背景~その理由と、わたしたちにもできること
内藤新吾(日本福音ルーテル稔台教会牧師) 2023/2/18 65人参加
40「女性の政治参加」~ジェンダー平等の実現に向けて
武井多佳子(愛媛県議会議員、松山YWCA会員) 2024/2/10 12人参加
41映画『ベアテの贈りもの』上映会~女性の権利の獲得とその先の長い列~
2024/9/14 84人参加
42憲法と教育~教員には憲法の知識が必須か?~
斎藤一久(明治大学教授) 2026/1/31 155人参加

平和に関するキャンペーン・イベント

どんな時間も次のステップにつながるように

いちごの部屋は、2028年度に20年を迎えます。外国ルーツの子どもたちに日本語や勉強をサポートしてほしいという希望は増加傾向にあり、2025年は30人の支援に関わりました。子どもたちの中には、できる自分のできる姿を見てほしい、楽しいことをしたい、という子どもも多く、教科書は見たくない!という日もあります。やりたいこと、頑張りたいことに耳を傾けながら、学習のサポートにつながるよう工夫しています。ボランティアが日本語を発し続けると、時々その言葉を繰り返してくれることもあります。どんな時間も、子どもにとって日本語の新しい発見や気づきになるように一緒に時間を過ごすことを大切にしています。2026年は卒業生のお話を聞く会も計画しています。

卒業生のメッセージ

2024年8月〜2025年7月までいちごの部屋に通った子ども(来日時は小4)が、卒業のときに書いてくれたメッセージです。

いちごの部屋

東日本大震災の風化を防ぐプログラム

2011年3月の東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故で避難した人びとは、14万人を超えています。ドキュメンタリー映画『津島-福島は語る・第二章』(土井敏邦監督)は、原発から30キロ圏内で強制避難となった浪江町津島地区の人びとが、どのように思い感じ、何を選択したかを18人から聞き取ったもので、2023年に制作されました。3月28日に上映会を実施し、64人が参加しました。避難当事者や支援者の姿もあり、3時間余りの上映中、席を立つ人はなく、上映後の交流会では32人が感じたことを伝え合いました。「開拓農家として入植し苦労を重ねて美しい田畑をつくり地域の交わりを育んできた方たちが、理不尽に故郷を追われる悲しみをつくづく感じました」、「今もふるさとを想いつつ暮らす人びとのことを思うと胸が痛みます」との感想が寄せられました。

紛争・災害対応

無理なく楽しみながら身も心も軽くなって

乳がん術後の女性のためのプログラム「アンコア」は、2005年から延べ参加者454人の心身の回復をサポートし、2024年に終了しました。その実績を活かし、水中運動に特化した8回講習を、2025年7〜11月に実施しました。水の抵抗・浮力・水圧を利用したエクササイズは、術後に硬くなりやすい肩回りや腕を動かしやすくし、体幹も無理なく鍛えて体力の回復を図ることを目的としています。参加者9人は、同じ病気を経験した安心感の中で水中エクササイズを楽しみ、アンケートでは、動きやすくなった、気持ちが前向きになったなど心身両面の変化があったと答えています。2026年度は「リボーンウォーターエクササイズ」として、5〜7月と9〜11月に開催します。

乳がん術後の女性のための水中運動

リーダーになりたい!リーダーをやって良かった!

YWCAのキャンプでは、大学生や20代社会人のお兄さんやお姉さんが、ボランティアリーダーとして活躍しています。リーダーというと一般的には指導者や統率者をイメージしますが、YWCAのリーダーは子どもたちと一緒にキャンプを楽しみながら、一人ひとりに声をかけ、一人ひとりの気持ちに寄り添い、グループの仲間として受け入れていく、キャンプに欠かせない存在です。子どもたちは、保護者でも教師でもないリーダーが大好きです。「大きくなったらリーダーになりたい」という子どもも多く、実際にリーダーになった子どももいます。普段は学業やアルバイトで忙しい大学生リーダーたちも、研修を受け、ボランティアでキャンプに参加したあと、「この経験は他では得難く、自分自身を成長させた」と語ります。子どももリーダーもともに成長していくキャンプ、それが東京YWCAの青少年育成事業です。

ボランティア・リーダー養成

― 沖縄の課題を学び考える

沖縄の社会問題を学びたいという声をきっかけに、武蔵野センターを拠点に、2つの活動を実施しました。1つ目は、2021年から継続している沖縄慰霊の日を覚えるSNSアクションです。この日に読んでもらいたい本の紹介や、「国連女性の地位委員会」で沖縄の基地問題を発信したメンバーによるオンライントークイベントを行いました。イベントには25人が参加をし、国際社会へ沖縄のことを訴える難しさや、課題を共有しました。2つ目は、むさしの市民平和月間で、沖縄出身の崎浜空音さん(都内大学生)による講演会「日米地位協定と私たち~沖縄からの提案~」を実施し、東京で沖縄のことを伝える意義を共有しました。参加者は45人でした。参加者から、これからも「沖縄の問題」としてとらえるのではなく、「自分事」として考えたいとの感想が寄せられました。

東京YWCA PEACEインスタグラム

誰かと話したいという想いに応えるために、真摯に耳を傾ける

シニアダイヤルは中高年のための電話相談です。誰かと話したい時や寂しさや悲しさを感じた時などの身近な話し相手として電話を受けています。ボランティア相談員は、カウンセリングの専門家による研修を受けた東京YWCAの会員です。 この電話相談では、お名前や素性をこちらから聞くことはありません。家族や知人に話しにくいことも、それならお話しできる、と話す人もいます。2025年度の開室日数は272日、相談件数は1349件でした。電話がつながり「やっとかかった」と話し始める相談者の声からは、直接人と話したいという気持ちが伝わってきます。現在、相談員の仲間を募集中です。まずは年に1度の新相談員研修を受講してください。2026年は9月開講です。

シニアダイヤル

Report 2025年度 ご寄付・ボランティア報告

東京YWCAをご支援くださる皆様に心より感謝申し上げます。2025年度は寄付目標額714万円のところ、1361万1583円のご寄付をいただきました。ご支援くださいました多くの皆様に深く感謝申し上げますとともに、今後とも東京YWCAへのお支えを心よりお願い申し上げます。

「2025年度 事業報告」のご案内

東京YWCAの事業報告および財務諸表は、ホームページで公開しています。今号でご紹介した活動以外の取り組みについても詳しく掲載していますので、ぜひご覧ください。

情報公開

ご寄付のお礼とお願い

いつもご支援くださる多くの皆様に心より感謝申し上げます。いただいたご寄付は、それぞれの事業のために大切に用いさせていただきます。引き続き東京YWCAへの温かいご支援を心よりお願い申し上げます。

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ボランティア募集

関心がある方はぜひお問い合せください。

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