支援者エンパワメントとは

DV被害を受けている女性に対しては、配偶者暴力相談支援センターや婦人相談員、民間シェルターなどによって、相談事業、緊急一時保護事業、自立支援事業などが行われています。2001年の配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律制定後、これらの支援事業は拡大され、被害者からの相談件数や一時保護件数は年々増加しています。

 しかしその一方で、支援者のバーンアウトや二次受傷、支援者が支援の過程で被害者をさらに傷つけてしまう二次加害など、支援をめぐるさまざまな課題も浮き彫りになってきています。そのような現状の中で、支援者は仕事の意義を見失って意欲が減退したり、積極的な対応ができなくなったり、極端な場合にあはDV被害者支援の仕事から退いてしまうなどの事態が起きつつあります。

 「このままでは支援者がつぶれてしまう!」「必要な支援が提供できなくなってしまう!」という危機感から、東京YWCAでは2009年度からDV被害者への支援者に対する支援プロジェクトがスタートし、支援者エンパワメントプログラムへと発展してきました。