園だより

「まきばのかぜ」

2021年9月
園長 大沢千佳子 

い つ も の 日 常

「いつもの日常がある。それこそが保育園の価値ではないでしょうか。それぞれの家庭では日々いろいろなことがありますが、変わらずにいてくれる保育園であることが大事だと思います。」 先日の会議で話されたこの言葉に、まさにそこを護るべく歩んできたこの一年半ではなかったかとの思いを新たにしたのです。

晴天の霹靂とも言えるコロナ禍の始まりは、わからないことばかりで戸惑うことも多々ありました。感染防止のために様々な対応策を取りつつも、一方で行事やプログラムなどできないことが増えていくことに大きなストレスも感じてきました。そしていまだに、社会は不安定さの渦中にあります。けれど、負の気持ちが頭をもたげようとする度に、私たちが大事に護るべきは、「まきば」が刻むゆるやかな時の流れであり、子ども達がゆっくりと無理をせずに過ごすことのできる場所、いつも明るくおだやかで変わらぬ人のような居場所であると考えました。それぞれの役割を果たそうと、職員一人ひとりが誠実に努力してきたと思っています。

「まきば」には、立ち止まり黙って見上げたくなる大きな木があります。風に運ばれここにたどり着いた種は、やがて花を咲かせ、好奇心にあふれた小さな瞳に見つけてもらうのです。門を入ってからのスロープ。 今、明るいオレンジ系のコスモスが揺れながら咲いています。エントランスの前の樽の中心には、ハーブの仲間のサルビア、まわりにはイングリッシュラベンダ―、差し色は黄色のマリーゴールド。玄関横、ほし組前の花壇には、花言葉(いつも元気)のポーチュラカ、ワイルドストロベリー、星型のペンタスなどなど。
季節の移り変わりを敏感に感じながら、すべての花壇を引き受けているKさんが選ぶのは、あのターシャのようにやわらかな色あい。「まきば」の子ども達をイメージしながら、送り迎えのお母さんやお父さん、訪れる人たちに届けられるやさしい花々です。
「まきばのいつもの日常」は、子どもたち、大人たち、木と草花とそしていきものたちがそろって、完成です。

 『お迎えの時、普段と変わらない様子が垣間見えると、安堵するというか、そういう気持ちを感じます。変わらないということが、心の支えになっています』と言うお父さん。
子どもたちは自分たちの時間を心ゆくまで過ごす。大人たちはそれぞれの仕事に真摯に向き合う。そんな毎日、いつもの日常。大切に護っていきたいですね。

秋の始まり。9月。
今月も、どうぞお健やかにお過ごしくださいますように。

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