元留学生から嬉しいお便りが届きました。

「留学生の母親」運動では、年1回『留学生と私たちの歩み』という冊子を発行しています。それは、1年を振り返っての報告や留学生や「留学生の母親」運動にかかわっている会員の思いを内容としています。20165月発行の82号に寄稿してくださった郭 武宣(カク ムソン)さんからお便りが届いたので紹介します。

元留学生の紹介

郭 武宣(カク ムソン)さんは科学分野の専門家を目指して20歳に韓国から日本へ留学のため来日しました。日本の生活は言語の壁も高く、経済的にも厳しいものでした。バイトをしながらの勉強は思った以上のもので、たった月1回だけの120円の缶コ-ヒ-を楽しみにしていました。寒い冬の夜、電車に乗るかそれとも吉野家の牛丼をたべるか悩んだこともあります。バイト先に行く途中にうとうとして電車を乗り過ごした経験から、席が空いていても電車では絶対に座らない習慣になりました。最初の希望がいつの間にか不安になり失望へとなり、身体的にも精神的に疲れ果てていた頃、日本語学校の先生からの紹介で東京YWCAの談話室に来館するようになりました。そこで、「留学生の母親」運動の会員の方との交流が始まりました。又、日本語弁論大会にも出場でき、大勢の人の前に立って大変緊張しましたが、なにより自分の可能性と自信を取り戻せました。現在は工学博士を得て大企業の幹部となり活躍しています。

その彼から、交流のあった会員あてに以下のお便りが届きました。

「留学生と私たちの歩み」という「留学生の母親」運動が発刊している冊子を送ったことに対してのものです。

郭 武宣さんからのお便り

お母さん。お久しぶりです。
返事が遅くなってすみません。
(会社が少し大きいので、ぐるぐる回ったみたいです。 でも私の方に無事に届いています。ひょっとしています。よかったです)

歩み発送への便り。
待ちに待った「歩み」の本がやっと出版されましたね。
本当にありがとうございます。感激しています。
思い出と感謝は含まれている本ですので、私は大きく励ましになり、勇気つけられる時間になりました。
最初の表紙面から目次のとなりにある弁論大会の写真などを含め、他の方たちのおはなしなど。

読んでいるうちに目が潤んできました。目を閉じ1分、2分、3分ぐらいでしょうか、本と抱いたままで何分間ずっとしました。
何より、お母さんを含め編集グループのお母さんたちの方々が大変な犠牲と熱い思いをもち出来上がった本ですので特別です。
感謝します。周りの方たちもみんな喜ぶでしょう。

お母さん。私は応援します。
きっと私は確信していることがあります。

私のようにお母さんたちとの出会いにより、ある人は勇気を、ある人は希望を、ある人は人生への考える時間を 一杯一杯もらったと確信しています。今になっても毎日初めての人生の生活に忘れはだけで、
皆の心には大事にメモリされていると信じます。

この話をする理由は、今の時間でもどのように助けられるか悩んでいるお母さんたちに、感謝の応援をしたいからです。

アザアザ ファイト!(アザアザ:韓国式の応援の声、自分自身に対しても言う声です)

私も何か役に立つものがあればいつでもおっしゃってください。

それではお母さん。お元気になさってください。

では、失礼します。

ありがとうございます。