ひびきあう心

2017年12月
副園長 瀬口哲夫

子どもは「やりたい気持ち」が強く、失敗もし、親が困ることや悩むこともします。困らせようとしてやっていないと分かっていても、親も人間ですから、子どものしたことに戸惑い、苛立つのは仕方がありません。しかし、親が怒鳴り、叱っても余計に手がかかるようになったり、すべてに自信を無くす子もでてきます。最も悲しいのは、親が、怒ってばかりいる自分を嫌いになって、子どもの育ちを面白いと思う余裕をなくしてしまうことです。
親も子も生きていると様々な悲しみに出会い、理不尽な思いもします。それでも私たちは、子どもには、今しかできない、子どもらしい生活をいっぱいしてもらいたいものです。ふざけ合い、大声で笑い、思い切り走りまわって育ってほしいと思います。そうしたことを許容する環境がしだいに失われています。やりたいと愚図ることも、悲しくて泣くことも、疲れてダラダラすることも許されないとなれば、子どもも大人も追い詰められてしまいます。
どんな時代であっても、私たちは「子どものやりたい気持ち」を応援します。子どもと一緒のものを見つめ、一緒の気持ちになって、この時この場を共に生きていきたいと思います。嬉しい時だけでなく、悲しい時、辛い時、痛みを伴う時も傍らにいて、思いを共に背負う。それこそが、かけがえのない"温かさの記憶"となって子どもの心のなに永遠に生き、"人の温かさ"を信じて生きていくという姿勢と態度に繋がるのです。